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つなカンニュース

【つなカンミーティング】どうする?空き家。家の終活。を開催しました。[内容掲載]

[2023年06月27日]

625日に「一社)大宰府市空き家予防推進協議会」から淀川洋子さんをお迎えし、「どうする?空き家。家の終活」ということで空き家についてのミーティングを行いました。

空き家について切実な悩みをお持ちの方々に集まって頂きましたが、一方で、空き家問題が自分の家庭にも起こるものだとは気が付かずに暮らしている方もまだ他に多くいることに気づかされる内容でした。

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◆現状と空き家について

・空き家問題のピークは今から始まるところ。今がピークではない。
・空き家の問題-倒壊、景観の悪化、火災等。空き家の問題は町、隣、地域の問題でもある。
・住まなくなると傷みが早い。白アリや雨漏りなどが始まれば大変なことになる。

空き家は個人所有。個人がどうするか考えなければ進まない。行政がどうにかするものではない。

◆空き家の対処法は4つ…

 ①売る―早めに売る(不動産屋、民売等)。老朽化すると売れなくなる。解体費用も考える。

 ②貸す―貸し方も多様化。リフォーム費用も考慮する。安く貸すと若い人が来る。

 ③住む―空き家になる前によく親子で話しあう。

 ④管理する―お金と手間がかかる。

◆空き家にしないために…

・謄本を取ってみる
見ず知らずの人(何代も前の先祖、遠い親族など)に相続されているケースもある。これからは相続登記が義務化される。

・用途地域を確認してみる
※用途地域によって「建てられる家の大きさや高さ」や「周辺の住環境」が異なる。

・土地、建物の査定をしてみる
売る時には住所、登記などをしっかりしておく必要がある。土地の境界が分からないと売却できないこともある。

・空き家問題は相続、老後、介護と1セットで考える必要がある。
・相続問題が解決せず空き家が放置されることを防ぐため、生前に親が子供にしっかり具体的に話をすることが大切。
・空き家を活用したいと思っても7割が放置したまま。退職後に住みたいと考える人も多いがそこまで家が‘もつか’が問題。古くなるほど費用がかかる。残された荷物の処理も費用が多くかかる。
・遺言、民事信託により生きているうちに子供に財産を託す手続きもできる。
・認知症になったら売却も貸すことも何もできなくなる。(意思決定できないため)早めの対策を。
・荷物は自分で片づけておく。

まとめ)
❶親子で早めに話し合う。
❷財産目録・遺言の作成
❸荷物の片付け
❹建物のメンテナンス 

参加者からの質問への回答>

・親の実家を引き継いだ場合など、共有名義にすると争いの元になることがある。不便な場所は値が付かず負の財産になることが多い。荷物や解体費用など、早めに親を含めて話し合っておく必要がある。

・住み替え支援機構・マイホーム借り上げ制度(住まなくなった家を借り上げて賃貸にし収益を取る)→良い立地にあるか、需要があるか、場所が問題。

・使わない家は誰かに譲る管理期間が長いと価値は下がり費用は上がる。

・相続はかならず発生し、誰かが空き家を所有する。(しっかり相続されていないと罰金も課される)家系図をみておいたほうが良い。

相続放棄をしても管理責任は出てくる相続人の誰かがやらなければならない。

・国庫帰属制度があると言われているが、要件、手続き、管理費用を10年分用意するなど、条件がある。行政の負担も大きくなるだろう。国が引き取るだろうという見込みで家を放置し状態を悪化させる事は良くない。

自分たちも将来的に空き家を製造していくことになるということを自覚する。

・長野原町は気候も良いし、軽井沢、草津など近い。とても良いところなので地域で策を練れば家を貸せる。荒れてしまったら壊すしかない。

これからは人の奪い合い。自分たちの町を磨き上げて人を呼ぶことが大切

・「私たちはこのまちで生きている。」空き家問題は官民連携でないと取り組めない。
行政のできる範囲は決まっている。国で空き家問題を支援する民間の支援法人を作る流れとなっている。

・譲る人がいなければ、早めに売って楽しみながら賃貸の生活をすることも視野にいれる。とにかく手放すことを優先。

・リバースモゲージが可能ならば利用すると良いが、条件が良い場合でないと適応されない。

・相続放棄しても、その下の代にいく。誰かがどこかで責任とる必要がある。

・私たちは一人では生まれていない。(先祖と先祖が残した財産があって命がある)生きているうちに家を使ってくれる人を探すことが大切。

終活についても少し
・空き家、葬儀など、どうしたいのかを親が子にしっかり伝えることが大切。生前葬も良い。
・自分史を伝える、直筆メッセージなど、幸せの空間の空気を残すのもエンディングノート。

◆空き家の活用について
・出口(活用方法)はいろいろある。
子ども食堂、放課後デイでこどもに片付けを教える場所にするなどの実例がある。地域と一緒に活用する。長野原町は横連携が取れるのではないか。
・値段は高くつけずに使えるうちに使ってもらうことを皆で考える。

役場未来ビジョン推進課より>
空き家バンクは現在町に2軒。物件は随時募集中。年間1,2件活用されている。
[移住者向け空き家活用事業について]
所有者から物件を預かり、町が改修。移住者に10年間町から貸し出す。住む人は町が募集。
貸している間は固定資産税や維持管理費が免除。貸し出しが終了すると物件はお返しするが、延長や販売もできる。(令和5630日まで募集

参加者からの意見>
・町の人を流出させないためにも移住者だけでなく、町内者にも門戸を開いてほしい。

◆最後に
このまちで生きていく。ということを大切に。
高齢化すると行動範囲が狭まる。地域の中でつながり、健康第一でこれからの若い人の支えになってほしい。 

つなカン黒田副会長より>
まずは自分の持ち物(家)をしっかりと認識し目を向ける。
今住んでいる家もいずれ空き家になるということを視野に入れ、どうするか考えていきたい。
お困りの場合は役場に相談をしてください。

 

 

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